2017年10月09日

にゃんたの生活記録 その8・最終

動画です。2016年10月28日のにゃんた18歳・輸液中。

まだ数値がそれほど悪くないころは輸液いやがっていたけど、効果が明らかになるころにはもう押さえたりしなくても動かず、リラックスして寝ちゃったりしてた。

にゃんたが行ってしまってあしたで一カ月になります。
まだ一カ月しか経ってないなんて嘘みたいです。にゃんたがいたころのことが何年も前のことのように思える。
家の中のあちこちから、ときどきにゃんたのカケラが出てきて、そのたびに少しずつ思い出す。
夜は扉を閉めてる私の部屋の入り口に猫おもちゃがぶら下げてあって、にゃんたは朝私が部屋を解放すると、そのおもちゃをちょっといじって鈴の音をさせるのが日課だったとか。
さらの顔の毛づくろいをよくしていたけど、ヒゲが邪魔みたいで、気がつくとさらのヒゲをがじがじやって全部噛みきっちゃってたとか。おかげでさらはうちに来た3カ月くらいのころからまともにヒゲが伸びたことがなく、ずっと1cmくらいのヒゲなし猫として暮らしてた。
にゃんたがさらの毛づくろいをしてる最後の動画の日付は今年の4月6日。
にゃんたにヒゲを噛み切られなくなって、さらのヒゲは猫らしくのびましたが、それでもせいぜい5cm。これ以上伸びないみたいです。ヒゲ5cmにゃんことして、さらは今後も生きていく。

デジタルフォトフレーム買いました。にゃんたとさらと、昔保護して里親さんが見つかるまでのほんの少しの間うちにいた「ごま」ってパンダ子猫の写真を入れて無限ループです。
寂しさが少しまぎれる。
でも、ソファに寝転がってお腹をぽんぽんたたいてもにゃんたはもう飛び乗ってこない。
まだまだたくさんいろんなことを思い出すんでしょうね。

9/9

前日の夜から一晩中トイレに通いかなりの頻尿。
6:30、前日の夜に吐いたのが気になっていたので100cc輸液。
ヨロヨロもひどく、高い所(人間ベッドやソファなので30cmくらい)のところから降りようとしてドタンと落ちたり。それから水が飲みたいのか、水場へ行って何度もそこでうずくまったり、水に顎を浸していたり、でも促しても飲みはしないし、シリンジで口に入れるのも嫌がる。
ヨダレたくさん出るので、顎の下にミニタオル敷いてました。

起きてリビングにいた夫のとこにつれていくと、ゴロゴロ言って御機嫌のようす。
「なんか子猫みたいに目がきらきらしてるよ」言われて見ると、この日はとても天気がよく秋晴れで明るいのに、暗いとこにいるみたいに瞳孔がひらいてきらきらしている。
見えないのかな?と思ったけど、見えてはいるみたい。反応こそ見せないけどにゃんたは最後まで目も耳もしっかりしていたと思います。
にゃんたは子猫のころからとにかく夫が大好きで、もう残り時間も少ないだろうと思ったので、なにかあったら呼んで〜と言って午前中はほぼ預けてました。

あとで知ったんですが、こういう日があるみたいで、どこかのブログで「病気と仲良しの日」と呼んでいるのを見たと思う。この日と翌日にゃんたはほんとに穏やかで、手足にときどき硬直が出たりして曲げられなくなったりはしてたけど、常時だいたい半目を開けて、目を閉じて眠ることができない様子だったのが、目を閉じてぐっすり寝たり、ここしばらく聞かなかったのどをゴロゴロ鳴らしたりしてすごく御機嫌で調子がよさそうだった。
夫がずっと近くにいるので嬉しいんだろうなと思った。ちょっと撫でるとゴロゴロ、そばを離れて戻ってくるとゴロゴロ、話しかけるとゴロゴロ…みたいな感じで、一日中ほんとに御機嫌で、うれしかったなあ。

朝、薬+キドナ5g。セレニア(吐き止め)はもう飲ませないことにしたけど、吐かない、口をくちゃくちゃするのもたまにになった。
11時ごろ体重をはかる。2150g。昨晩吐いて2040gに100cc輸液したので、ごはんと水分も含めるとそれが丸々+になったくらいか。150cc輸液。

天気がとてもいいです。にゃんたも調子が良さそうだし、もしかしてしばらくできてなかったベランダパトロールができるかな。

できた。

お昼、まだヨロヨロだけど歩けるので、トイレへ。出ないのだけど吐きもしない、力む力がないのかな。
トイレで座りこんじゃうにゃんたを出してあぐらの上に横にしてお腹をマッサージしながら見ると、肛門がちょっと開いてうんこの頭が見えてる。でもそのままひっこんでいきそう…慌てて背中側から、先生にうんこはこのへん通って出てくるよって前に教えてもらったあたりをさぐると、うんこある!
にゃんたの力みに合わせてアシストしたらうんこ出せないかな? と思って、タイミングと力を加減しながら、硬い塊をビー玉くらいに崩して押し出してやると、ついにうんこが出た!
にゃんたはあぐらの上に敷いたペットシーツに横になったまま。ぜんぜん力を使わせずにうんこさせてあげられた。最初の硬い部分だけ出してしまうとあとは自分でちょっとずつ、少し時間かかったけど出ました。ちょっと柔らか目ではあるけど軟便までいかない。
ということは、消化機能はちゃんと働いているのかな。
うんこ出たので、ごはん7g+レンジアレン。

この週末はにゃんたとずっと一緒にいようと決めていたので、午後は寝室(=猫トイレ部屋)で、にゃんたが寝てるすぐ横で私は本読んだり見逃してたラグビーの録画を消化したり手仕事したりしてました。話しかけるとゴロゴロ、撫でるとゴロゴロ、夫が顔を出すといっそう嬉しそうにゴロゴロ…
箱座りはもうだいぶ前からできなくなっていて、箱座りっぽいけどもっと縦に伸びた長くペタっと平たい感じの座りをしてて、でも今朝くらいからそれもできなくて、大抵横倒しになっている。でも昔から上半身がすこし高くなるような段差が好きなので(たたんだ新聞くらいの厚みも段差と認識してるのか箱座りの手をのっけて御機嫌にする)チューブ猫的にも上半身は高くしておいたほうが逆流を防げるので、枕などによっかからせたりタオルを畳んで胸の下に入れたりしてました。

18時頃、2190g。おしっこ出ているので、+200cc輸液。ごはんは7g+薬。吐かない。
この日のメモにはとにかく「吐かない」っていっぱい書いてある。
輸液後もベッドからしょっちゅう降りてしょっちゅうトイレに行くか、水飲み場で水に顔を突っ込んでいるか…でも、手足のところどころ硬直があるのでどこでコテッと横倒しになるかわからないので、ずっとそばについてました。
この日は夜、ブエルタ・ア・エスパーニャ(自転車レース)の最終ステージの一つ前、アングリル峠を走る長時間の中継があったので、にゃんたと一緒にそれを見ながらお世話しながら寝ました。
20:30頃、トイレへ歩いていったのが最後。22時ごろからはもう立てなくなり、おしっこも寝たままペットシーツの上にするようになった。レースが終わった夜中に私も寝落ちしてしまいました。

最後の日 9/10

起きると寝てる間におしっこけっこうしていてシーツは洗濯へ。
おしっこしたあと、自分で移動したらしく、池は2.3か所あったけどにゃんたはずれたところにいたので濡れてなかった。
朝からとても穏やかな様子。天気もよく、リビングの窓際で日向ぼっこ。この日向ぼっこもずいぶん久しぶりのような気がします。
お気に入りのクッションの上にペットシーツを置いてそこへ寝てもらってたのだけど、日に当たりながら寝る様子がほんとに穏やかそうで、この週末を越えてまだ数日はいけるのかなって思いました。
手足はあったかかったりひんやりしてたり。
体重は2180g。おしっこ出てるので、+200cc輸液。ごはんは薬+5g。

ヨダレもほとんどでなくなり、あれだけすごかった鼻水も昨日くらいからおさまりはじめ、今日は鼻水ほぼなし。午前中はずっと日向で眠っていました。
眠ってるのが嬉しくて、動画とった。

静かだけど、息している。

12時ごろおしっこを寝たまま。
おしっこの時は、尻尾と後ろ足をぱた…ぱた…と動かすのでわかりやすい。このあとごはん+レンジアレンを7g。
この日も起きているときは、ことあるごとにゴロゴロ言ってすごく御機嫌そう。触ったりするとビク!ってしたけど、肉球をさわると指をきゅーっと強く握ってくれたりして、にゃんたが一生懸命私たちに愛情を伝えようとしているんだなあと思った。
にゃんたはこのときもう、自分に時間がほとんどないことを知っていたんだと思う。

私はといえば、ここ数日まともに寝られておらず、睡眠はこまぎれ、食事は食べればインスタント、外出もせず病院と最低限の買い物だけ、この4日は家のドアから外に出てもいないという状態で、朝ゴミを出しに行ったとき、ああこのままではよくないなと思いました。
にゃんたの調子がよさそうだし、あとで2時間くらい出かけようかな。ご飯食べに行くだけでもいい。にゃんたは介護猫になってもどれだけ弱っても、お世話するのはまったく苦でないしむしろただただかわいいばかりで、でも閉じこもりきりだし、とにかく気分転換したほうがいいんだろうなと。

ごはんを食べて、にゃんたがちょっと起きたので、今日は調子よさそうだしもしかして身体を起こせるかな?と思って、クッション(動画に移ってる縞々の四角いクッションです)を並べて段差も作り、にゃんたを起こして縦長箱座りさせてみる。箱座りというか、うつぶせにして手足を身体の下に畳むだけ。きのうはこれももうできなくて、支える手を離すと横にこてっと倒れてしまってた。
でも今日は手を離してもコテってならない。体をまっすぐ保ててる。
「にゃんた大丈夫?」
「私たちちょっとだけ出かけてもいい? 二時間くらいで帰ってくるよ」
しばらく様子を見てたけど、姿勢を保てているので、夫と二人で出掛けることに。

リビングのにゃんたがいる窓際から、玄関まで、途中の扉さえあけておけば遮るものはない。
窓際の日射しの中のにゃんたを、玄関のほうへ顔を向けてセットして、「行ってくるね〜」二人で近所へ外出。
何を食べたかは覚えてない。ただ、タルト買って帰ったのだけ覚えている。
散歩して一時間半くらいで帰って、にゃんたただいま〜っと玄関を開けたら、にゃんたはあったかい日射しの中、出ていったときのままの姿、穏やかな顔でこちらを見ていました。おかえりって言ってるみたいな顔忘れることはないと思います。
にゃんたはこのあと数時間で旅立ってしまったけど、この外出を後悔してもいないです。

朝輸液してから一度しかおしっこしてないので、今日の夜輸液するかどうか、それからご飯のこととか、私は少し悩んでいて、今日は担当医がいる日だし、あとで病院行こうと思ってました。問題はにゃんたを連れていくかどうか。
おしっこ出ているのに、体重が少しずつ増えているのが気になる。あと、輸液の量と辞め時、ごはんの量と辞め時。瞳孔が開いていること。
そんなことを考えながら出かけて、帰ってきてから夕方までに、にゃんたは寝たままですが4回おしっこをした。ペットシーツがすぐ吸収するので濡れることはほとんどないんですが、それでも拭いたりペットシーツを交換するとき、動かすとにゃんたが手足をつっぱってあごを引いてしばし硬直することがあって気になった。

18時ごろ、足をぱたぱたしているので見るとまた、肛門がうんこ出そうな動き。アシストして2個ほど出したけど、力んだのか目をむいてぴくぴくしている(すぐおさまった)
このこともあり、この硬直みたいなのが気になるし、おそらくここで病院に行ったら、先生は生きているにゃんたに会うのこれで最後になると思いました。にゃんたも先生が好きだし、「先生に会いに行こうね」ってキャリーを準備。いつもの背に負うタイプじゃなく、以前二匹同時に連れていくとき使ってた底が円ででっかいキャリーです。寝転がったままでも余裕。
ペットシーツを敷いて、にゃんたを入れて、「きみ来る?」と夫に聞いたら、夫はお腹の調子が少し悪いので行かないと言った。動物病院は気兼ねなく入れるトイレはないのでじゃあ仕方ないね。
私もしたくをするのと、病状メモを取りににゃんた入りキャリーをリビングに置いて自分の部屋へ。このキャリーはフタが外せて円形ベッドになるんですが、にゃんたが出かけるぎりぎりまで夫を見ていたいだろうなと思ったので、まだフタはしていませんでした。

支度して戻ると、夫が「にゃんたおしっこみたいだよ」と言うので見ると、キャリーの中で寝たまま足をぱた…ぱた…ってしている。あっ、と思ってお尻を見ると、おしっこじゃなくてうんこの気配。
さっきしたのにな?と思いつつ、キャリーから出してあぐらの上でうんこ介助。
18:20頃、にゃんた力む様子をみせてうんこ1個。ほどなくまた1個…の途中で、おしっこも勢いよくジャーっと出る。
うんこが出終わって、おしっこは一回出てもまだ止まらない。夫にペットシーツの替えを取りに行ってもらい、おかしいなと思っているとえづき始めた。吐く!
脇の下とおなかを支えて縦にし、吐きやすいように汚れないようにすると大量にビシャーっと吐いた。レンジアレンの色をした流動食は多分昼ご飯。おしっこは断続的に出ていて、吐きながらびくびくするので、ペットシーツを敷いた前にいる夫ににゃんたを預ける。
吐いたものを始末している間に痙攣がはじまり、手足と首にすごい力が入って反ったのでシーツに寝かせる。
痙攣がはじまったときへたに触ると、猫が舌を噛んでしまったりけがをしたりして危ないときいたので、触ろうとした夫を舌かんじゃうから痙攣してるとき触っちゃだめ! と止めました。
「息してる!?」ときくと、夫はにゃんたをじっと見ていて「息してる」
痙攣はいちど波が去って、一回とまったおしっこがまたじわっとペットシーツに染みはじめ、また痙攣がおこる。首をつよくのけぞり手足をばたつかせる。
私はここでやっと、いま最後の時がきているんだって気がついた。
「にゃんた!?嘘でしょまだ行かないで!」
目をむいて口を大きくあけ、舌を突き出して首をそらして、一度息もとまりかけたにゃんたの耳元で叫んだ。そんな形相でもにゃんたはかわいくて、まだ伝えたいことがあった。
にゃんたはまた大きく息をして、すぐ二度目の痙攣がきた。
もうほうっておけないし、夫に「体撫でていいよ」というと、夫は撫でました。抱っこしてあげたかったと思うけど、痙攣がきつくてできなかった。目を見開いて首をまた強くのけぞって、心臓のあたりに手をあてると心音がしない。
耳は最後まで聞こえているって誰かが言ってた。
「にゃんた大好きだよ、にゃんた戻ってきて!」と耳に吹き込むと、心音が少し復活した。でも呼吸がない。
にゃんたは、呼んだらまた戻ってきてくれるだろう。でもそれはにゃんたが苦しい時間を長くするだけだと思った。
「ありがとうね」にゃんたは目を見開いたまま硬直して、呼吸がなく、横になった胸に耳を付けると心音ガトクトク聞こえた。「心臓まだ動いてる…でも息してない」と、つぶやく間に心臓がトッ。と鳴って、それからもう二度とならなかった。
「心臓止まっちゃったよ…」
顔をあげてにゃんたの顔を見ると、目の光が消えていくところだった。光があったにゃんたの目がガラス玉みたいになって、ささえていた首からいっぱいに入ってた力が抜けて、体がすごく軽くなった。
痙攣がはじまってから、時間にしたら1〜2分のことだったと思います。
うわーーって叫んで、呼んで、時計を見た。
2017年9月10日、18時27分。にゃんたは19歳と1か月で旅立ちました。

***

そのあと病院に電話して、にゃんたを連れていき、先生にさいごのようすを話しました。

「老衰ですね」

そうか。老衰だったのか。
それじゃあにゃんたは最後の最後まで命を使い切ったんだ。
病気はいろいろあったけど、追いつかれる前に命が尽きたんだ。

食べなくなって、飲めなくなって、でも文句ひとついわず、お世話させてくれた。
私の気が済むまで。もう出来ることが何一つなくなるまで尽くさせてくれた。
この一カ月はにゃんたが私たちにくれた愛情そのものだったんだ。
にゃんたは私たちを愛してくれていたんだなあ…
昨日から今日のあのゴロゴロ、私や夫を見つめて暇さえあればゴロゴロ。渇いてはいなかっただろうけど、食べ物も飲み物も喉を通らなくなって喉はひからびて、声はもうとっくに出なかったんだろう。断末魔もなかった。
にゃんたは言葉がわかる子だったから、病院に行くのわかっただろう。夫がついてこないと知って、行ったらもう会えないと思ったから、そうだ、うんこしよう!って思ったのかな。
うんこしたら何かが決壊しちゃって、そのまま限界が来ちゃった。そんな感じに思えました。
週末のさいごの夕方。私と夫がそろっていて、担当の先生もいて、病院も閉院までまだ時間がある。そんなこれ以上なくものごとが進む日ににゃんたは旅立った。
なんて飼い主孝行な子なんだろう。
ペットを飼ったのはにゃんたがはじめて。看取ったのもはじめて。なにもかもはじめて。
命のおわりの初心者な私たちに、にゃんたはすべてを教えていってくれた。
にゃんたを失ったらペットロスになるだろうと思っていたけど、あまりにも全てを尽くさせてくれたおかげで、後悔はなにも無い。ただ悲しくて寂しいだけで、ああしてあげればよかった、もっとこうすればよかったという思いは無い。
100%を尽くさせてくれた。にゃんたは私以上に私のことをわかっていてくれて、私を愛してくれていたんだなと思います。

夫は私ほど一緒にいなかったので、もっとああしてあげれば、こうしてあげれば、一緒にいてあげればよかったってやはり言います。それはそうだ。仕方がないと思う。
私は自分が幸運だったこともわかっている。

あくる日もとてもよく晴れて、にゃんたが行っちゃったのに青空なんだなと思いながら、歩いて行ける霊園ににゃんたの火葬をお願いしにいきました。
昨日もおとといも、その日もほんとにきれいな青空の日だった。
にゃんたが行っちゃったのに、こんなにきれいで高い青空か。
でもそうでなかったら、余計に悲しい。ほんとうに飼い主思いの子でした。


にゃんたの生活記録はこれでおわりです。
今、横で、にゃんたも使ってた猫ベッドで、さらが平和に寝ているけど、この子ももう18歳。いつなにがあるかわからないし、そう遠くもない日にお別れがくるでしょう。
性格が違うから、きっとさらには、にゃんたにしたような全てはできないと思う。
さらはすごくおしゃべりな子でたくさん話しかけてくるけど、さらの言いたいことは18年一緒にいても、よくわからなかったりもする。
でも、さらはきっとにゃんたに何か言い聞かされたんだろうな。
日曜ににゃんたが旅立ち、月曜に送って火曜日まで、さらは(いつもはそんなことしないのに)ずっと家の中で私を追いかけて、心配しているみたいにぴったりそばにいた。
にゃんたとさらは、仲良くもなく悪くもなく、お互い都合のいいときだけ一緒にいる関係で、でもいなくなったら寂しがるのかな? と思ったけど、いつもとほとんど変わらない。ただ私を追いかけて、目が合うとニャアと鳴いて目の届くとこにいる。

水曜日、ふしぎなことに朝起きたら、にゃんたが旅立ってからずっとあった家の中がからっぽな感じがしなくなっていた。そしてふしぎと寂しくない。さらもこの二日間みたいに寄ってこず、通常営業で私を半分無視してる。
なんでかな、と思っていると、10時ごろにゃんたの火葬が終わったと霊園から電話があった。
(火葬までにゃんたを家にとどめなかったことについては賛否あるでしょうが、私の意志でした)
じゃあにゃんたは、いままで道に迷って帰ってこられなかったんだな。と思いました。でも帰ってきたから、家の中がからっぽな感じがしないし、ふしぎと寂しくない。
その感じはいまも続いているから、にゃんたはいまも私たちと一緒にいるんだと思います。

***
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最後の日、午前10時27分のにゃんた。
平和そうに寝ている。

2017年09月25日

にゃんたの生活記録 その7

2012年7月15日のおたんじょうびにゃんた。
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14歳になりたて。

実は写真はあまり残ってないのですよね。にゃんたがいる日々はなんでもない日常だったから。
思い出そうとしても思い出せるような特別なエピソードがあまりないのと同じように、にゃんたがいて、さらがいて、それがこの19年間の日常でした。
あたりまえのことは記録しようと思わないし、当たりまえの日々はとりたてて覚えておこうと思わない。
そのことを惜しく思わないと言ったら嘘だけど、でも無くなったわけじゃない。

9/8

前日から、歩けるけど足元がだいぶおぼつかなくなってきて、それまで設置してた間に合わせのダンボールのトイレスロープでは角度が急で無理なのかな? という感じになってきたので急きょトイレスロープを作って設置。
100均で買った発泡スチロール?のボードが何枚かあったのでそれで。滑らないようにタイルカーペット的なものも貼った。

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トイレ4つは左から、にゃんたのうんこ用、さらのうんことにゃんたのしっこ用、手前の二つは奥から新兵器の子猫用トイレでにゃんたしっこ用、一番手前にかすかに見える青いのが子猫用でふだんはさらのしっこ用。
最終的にはこのへん全部ペットシーツが敷き詰められました。

朝7時ごろ、起きるとにゃんたの口元から胸元までがびしょ濡れ。口のまわりには泡が残っていて、吐いたのか、水に顔を突っ込んだのかわからない。でもとにかく広範囲に濡れていて、吐いたものは見当たらないけど吐いたのかな…と思い、吐き止めを飲ませる。

あとから考えるとこの判断は誤りで、吐いたのではなくよだれだったと思います。気持ち悪くて吐けなくて、ヨダレばっかり出る…という状態だったのかな。でももう、吐いてしまって体力を失ってぐったりするのが怖くて見誤りました。

濡れたところを拭いてさわると、にゃんた全体的に冷たい。体は手をあてるとじんわり温かいけど、耳や肉球や足先がひんやりしている。
体温ははかれないけど、昨日の35.8度より体温が下がっていることは間違いない。
吐いた(勘違い)ことを考えて、朝は0.5g程度のキドナで薬だけ飲ます。ガスモチンからステロイド、アドナ、リビリスター(阻害剤)。
体重は2210g。あまり減っていない。たくさん食べたしうんこ出てないから体重が減らないのかな。でも夜入れ多分は吸収されているので、+200cc。輸液の温度はちょっと高めの40度で入れた。

8:30、おしっこ間に合わない。にゃんたは主に写真でスロープ上りかけているトイレをおしっこに使っていて、スロープは登れていたのですが、トイレに上半身だけ突っ込んだらもう体全部入った気になったのかそこでしてしまった。
でもヤル気はあるので、トイレの位置を少し変えて登りやすいようにしてみた。
10:00、作戦が成功したのか、おしっこは自力でトイレでできた。でも、トイレに行ってポーズを取るけど出ないことがある。これはうんこ予告編のような気もする…
にゃんたとしては結果がどうであれOBであれ、トイレのために移動して用を足したという事実が重要みたいで、OBであってもしょげた様子はない。それならと念のためトイレ場所の周りにびっちりシーツを敷き詰める。

この日は金曜日で、私は自分の部屋で仕事があり、にゃんたがいつも過ごす部屋は隣、トイレのある部屋はさらに隣でちょっと遠い。にゃんたはベッドやソファに乗りたがるけど、降りるのがだいぶ下手になっているのにクッション階段をつかわず降りられるつもりで降りてしまうので、でも着地が下手になっているので「どたっ」と音がする。
この、「どた」という音(体重が軽いのでかすかなものですが)や、何か小さい不審な音がすると飛んで行く…という一日でした。おしっこOBすると体が濡れてしまうので、すぐ乾かしてあげるためにも過敏すぎるくらいでよかった。
残っている作業表の作業時間がものすごい細切れで、忙しくない時期で本当によかったと思いました。それもあり、金曜はきっとうんこの日だという予想もあり、この日はすごく細かく記録が残っている。

10:30、シートの上でおしっこ。トイレの所のシートまで歩いていって、子猫用トイレに入ったつもりで手前に座ってシャー。
11:30、トイレで力んでいる様子。吐きはしないが口から泡をちょっと出す。うんこかな…お腹をマッサージして、にゃんたのうんこはだいたい出始めが硬いので、出やすくするためにオリーブオイルを少し飲ませる。チューブに油を通すと後が大変かなと思ったので、シリンジで。すごく嫌がる。
12時、おしっこ。
13時、キドナ5g+レンジアレン。
とても気持ちが悪そうで、すごくゆっくり(5秒かけてシリンジの小さい目盛り一つ分押すくらい)入れたのに、口をくちゃくちゃしながら泡のまじったヨダレを垂らす。
ここで、もしかして朝のも大量のヨダレだったのでは? と思い至る。右手と胸まで濡れていたけど、固形物の形跡はなかったし…すると、吐き止めを飲ませたのは失敗だったのかも。時間が早かったので、切れるのも早いだろうから、もし吐いても明日は吐き止めお休みしようと心に決める。

にゃんたはお風呂をすごく怖がる子ですが、度重なるおしっこOBや吐いたりなどで手足やオシリが汚れてしまうことがあり、たいていは「ペット用きえ〜る」で拭いていたのですが、あまりにひどいと洗面所で直接汚れたところだけ洗ってしまうこともありました。もう洗剤とか使わないで水洗いだけですが、少し嫌がるくらいでもう抵抗もあまりしなかったです。
鼻水とかヨダレはあったけど、最後までふわふわのニャンゴラヘアーで過ごしました。

15時 何度かおしっこをする。
気持ち悪そうだし元気がないし、ホットパックを当てて保温していてもいつもよりは逃げずに温まっているけどやっぱり逃げちゃうので、私はにゃんたには今日は以前のように膝猫になってほしかった。仕事ももう少しで終わるので、その間だけでも。
するとにゃんたはしばらくは膝猫していてくれて、私の椅子の肘かけを枕に膝でだらんと伸びて、降りたそうにするときはたいていおしっこなので、トイレの部屋まで連れていって、トイレを選ぶところからはにゃんたの自力で…という感じの午後でした。
でも、しばらくすると膝をいやがって降りてしまい、足元の床でペッタリ。ホットパックも嫌がるので、隣の部屋のソファで寝ていたさらに頼んでにゃんたをしばらく預かってもらう(実際さらが寝ていたクッションのすきまににゃんたを詰め込んだ)
大抵さらはこういうとき逃げちゃうのですが、前回にゃんたが冷え切ってたときもそうだったけど今回も預かってくれた。
一度にゃんたが脱出して、トイレ行こうとしたのかソファの下におちたのは発見してお世話。またさらに預けて仕事の最後を片付けていたら、しばらくしてさらが「ニャア」って呼びに来た。
見に行くと、にゃんたがまた降りて、トイレのある部屋に向かう途中でふらふらしながら止まっている。こういうのも今日よくある。体を支えながら歩いてもらって用を足して、ふたたび膝猫に。

夕方早い時間に仕事が終わったので、膝猫解放してにゃんたには好きなところにいてもらうことにした。体温は、不思議なことに触感ですが上がったりまた下がったりで、さわるとふわっと温かいときもあれば心配になるほどひんやりしていることもある。

19時、キドナ6g+薬。量を減らしているのは気持ち悪そうなのが気になったのと、昨日からお腹がちゃぽちゃぽ言っているのと体重の増え方がおかしいのとで、もしかして胃腸が動いてない? と思ったから。
でも、絶食させていいことは猫にはあまりないじゃないかと思うし…で、日和って少量給餌。
だいぶ気持ち悪そうだな…と思っていると、輸液の準備をしている最中の15分後、すごく頑張ってすべて吐いた。かなり大量。この吐き方がほんとに苦しそうで、自分が酔い止め飲んで乗り物酔いしたときを髣髴とさせて、朝吐き止めを飲ませたのはやぱり失敗だったんだと思いました。
でもにゃんたが頑張って、吐き止めに負けずに吐いた。これはよかったことだと思ってます。にゃんたすごいなあ。
吐いたあとはぐったりしているけどヨダレもあまり出ず、落ち着いた様子。

体重は吐く前は2240g、吐いた後は2050g。200ccくらい吐いた計算になります。そしておなかのチャプチャプ音もしなくなった。昨日から胃腸が動いてなくて、給餌したもの全部お腹にたまってたのかな。
輸液は200cc。

このころは私もさすがにもう長くないと気づいていて、考えることは、いつまで輸液をしたらいいか? いつまでご飯を続けたらいいか? 量をどうしたらいいのか? ということでした。
でもにゃんたは、相変わらず水が飲めない。水場に行って飲みたそうにするけど飲めない。輸液していれば、のどの渇きは感じないそうなので、量をへらしてでも、おしっこがたくさん出ている間は輸液は続けようと思っていました。
食べるほうについては、消化が追いついていないのは、うんこたまっているせいなのかな?ってちょっと思っていました。一週間分だからね…結局この日は出なくて、なので小量給餌にしていたのですが、うんこ出てみて状態が悪かったり、量がとても少なかったりしたら先生に相談しようかなって思っていた。
ここでにゃんたの命がつきるまでの自分のスタンスをはっきり決めたと思う。

おしっこ出ている間は、輸液する。
食べてすぐ吐く=食べられない なので、食べてすぐ吐くのでなければ給餌もする。

よろよろでも、失敗しても、たどりつけなくても、にゃんたが自分でトイレに行こうとする姿は、生きようとしている姿に見えたので。

人間のベッドがにゃんたのトイレ部屋にあるので、この日からにゃんたには人間のベッドで一緒に寝てもらう。ベッドにもつめとぎを利用したすスロープを設置して、にゃんたに手を触れながら寝たので、にゃんたが動こうとすればだいたいわかる。
この夜は一晩中頻尿で、夜中に何度も何度もトイレに行き、スロープ使えばいいのに「こんなもの必要ないニャ」と強気の降りを見せてはズルっと失敗して手助け…みたいなことを繰り返していました。
でもさすがに私も寝入ってしまい、翌朝起きるとベッドにおねしょが。でも大丈夫。おねしょシーツしいてあるもんね。
にゃんたは厚手の麻のシーツが気に入ったみたいなので、そのシーツの下におねしょシーツをしいてある。濡れてもさらっとです。おかげでにゃんた自体は濡れたまま朝まで、ということにはならず(にゃんたも自分で移動したのでしょうが)ほっとしました。いくらしてもいいよ。だって洗えばいいんだよ。

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2015年5月13日のにゃんた、16歳。

その8へ続く。次でたぶん最後です。さすがに書くのつらいだろうな。

2017年09月20日

にゃんたの生活記録 その6

2011年6月7日のにゃんた12歳とさら11歳。この距離感が普通。
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さらちゃんはこのころ6kgもあるでぶネコさんだったので体がでかい。
にゃんたが大きく見えるのは、全部毛です。

にゃんたが旅立ってはや10日になろうとしています。
19年も一緒に暮らして、もう、悲しみはすでになく、すこしの寂しさとなつかしく思いだすことばかりなのは私の性根が冷たいんだろうかと思うこともある。今はまだ何を見てもどこへ行っても、この前来たときはまだ家ににゃんたがいた、この前はここににゃんたが隠れてた、と思い出すけど、それもしだいに遠くなっていくんだろう。
でも、それはきっと幸運なことなんだよな。
にゃんたが生きていたとき、私はにゃんたを溺愛していて執着していて、にゃんたがいなくなったあとのことなんか想像できないし、いつか行ってしまうんだとしても行かせてなんかあげられないと思っていた。
でも闘病を経て、できるかぎりのことを尽くしていま、にゃんたを送って10日経っても私の中には罪悪感も後悔もない。それは私がどうしたとかでなく、にゃんたがやらせてくれたからだろうと思う。
食べなくなって1か月以上、飲まなくなってもしばらく。老衰だったというなら、にゃんたは多分、いつ旅立ってもよかった。でもそれをしなかったのは残される私たちの、とりわけ私のためだったんだろう。
体の機能が停止しかけているのに枯らさず、輸液に給餌、にゃんたは困ったかもしれない。でも文句ひとつ言わず受け入れて喉を鳴らしさえして、私に後悔がないように存分に尽くさせてくれた。
にゃんたは満足したかな。さいごの土日はろくに動けずにいたけど、ずっと喉を鳴らしてた。私たちはにゃんたにとても愛されていたんだなあ。
幸せだったなあ。

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2011年10月10日のニャンモナイト13歳とでぶねこさん12歳。

***
■吐くべきか、吐かざるべきか

9/4 朝 測らず、昨夜の150cc追加分もすっかりないので+200cc。
5gに薬を給餌。口をくちゃくちゃさせて気持ち悪そう。
10時ごろ病院へ行って吐き止めをもらう。
「ステロイドも吐き気を誘発することがあるので、一日二回を一日一回に戻しましょう」

帰って吐き止めを飲ませると、これが劇的にきいた!
30分もしないうちに口をくちゃくちゃいわせなくなり、ごきげんにゴロゴロ言い出す。
これはもうここしばらく無かったことで、この生活に入ってからにゃんたはあまり感情を見せることがなく、動くものや呼ぶ声や音にも自分からはほとんど反応せず、なにかを表現することもなかった。
それがあきらかに喉を鳴らして気持ちよさそうにして、久々に目を閉じて寝た!
これまでは寝ているのかなと思っても目はあいてて、でも何も見ていない様子で、眠っているわけでもなく半覚醒状態なのか、起きているのか…というのが続いていて、ちゃんと目を閉じるとか眠るとかいうことができていなかった。
とても嬉しかったです。吐き止めは神の薬!

このとき処方されたのはセレニアという飲み薬で、嘔吐中枢の働きを止めるというやつです。
吐き止めとしては究極なんじゃないだろうか。
私は自分がひどく乗り物酔いする性質で、林間学校やら修学旅行のたびにひじょうに苦労したのですが、吐き止めを飲むと気持ち悪いのに吐けなくて苦しいことがあって、にゃんたの吐き止めもそれを心配したんですがとりあえずは取り越し苦労らしくてホッ。

鼻水は出る日と出ない日がなぜかあり、このへんからひどくなってきて気づくと鼻をふさぐように。すきまから「ぷうー、ぷうー」と音がする。保湿ティッシュで取るんですが、取る瞬間は鼻にさわるので「触らないでー」って避けようとするけど、取れば取ったでいいらしい。

給餌は昼8g、夜9.5g。吐きまくった分取り戻そうとこのへんから少し全体的に多め。
夜体重は2050g、+200cc。23時ごろにお試しで3.6g給餌、大丈夫そうな感じ。
あとから思うと、ここからの三日間がにゃんたが日常生活を送れていた最後だったと思います。

9/5 起きると鼻水がすごい顔になっていて、鼻水拭きから始まる。
朝1980g。+250cc。
相変わらずハカリの上に座るのは難しく、手足が出てしまうので、カゴに入れて計ることにした。

あとで聞いたのですが、夫が朝起きて一人でいるとき(夫は朝がたいへん早く私が起きる前に家を出る)、にゃんたはいつもパトロールをするそうです。扉の閉まっている私の部屋と、スイングドアで物理的に入れない台所以外をぐるっと一周して、最後には机に向かっている夫に向かって「ニャ」とアピールして膝に乗せてもらうか、問答無用で飛び乗ってくるか。
この日の朝は、にゃんたが声を出したさいごの日だったらしい。パトロールを終えて、「ニャ」ってかすれた声で鳴いたから乗せてあげたと言ってた。
私は起きないので、それを見たこともその声を聴いたこともない。にゃんたと夫だけの思い出。

給餌は朝8g、14時頃8g、夜9g、夜中に7g。
夜中に給餌した分は気持ち悪くなったのか、口をくちゃくちゃさせていた。数日前みたいに明け方に飛び起きるはめになるかなあと思いつつ、薬飲んだし大丈夫かな? 半信半疑。
体重は吐かなかった分少し回復して2050g。+200cc輸液。

9/6 朝、2000g+200cc輸液。
夫によれば、この日はパトロールがあったけど、「ニャ」って鳴くのはなく、床に座って見上げていたので膝に乗せてあげたとのこと。
もうずいぶん口から食道使ってないもんね。輸液で喉は乾かないとはいえ、もう声を出せないくらい口はひからびていたのかも。水飲み場の前で水を見つめていたり、アゴだけつけてぼんやりしていたりしたことはあったので、シリンジで口から水を入れたこともあるけど、それは最後まで嫌がってた。なぜだ。

8g+薬を給餌すると、口をくちゃくちゃ…。
吐き止めは朝。なので吐かないけど、膵炎の影響でやはり給餌の回数が多いとつらいのかも。
順調に一回の量も増やせているので、今日から3回に戻してお腹からっぽタイムを増やしてみることに。

そしてこの日、にゃんたが久々に私の部屋へ自分から来た。
春ごろから頻度がだんだん減ってきて、窓辺で日向ぼっこする姿も見なくなったのは5月か6月ごろ、それからは以前は入りびたりだった私の部屋ににゃんたはほとんど来なくなった。
私は自室で仕事していることが多く、にゃんたはだいたいリビングのソファの上にいて、呼びに来るときはお腹が減ってご飯を出してほしいとき。私の部屋の入り口から顔を出して、口を開けずに「む、む、」と鳴く。
そんな日々があったことを、このときまですっかり忘れていた。気づいたらにゃんたは部屋の入り口から顔を出し、鳴きはしないものの何かしてほしそうに私を見ている。
「どしたの?」
鼻水でした。めっちゃ詰まってた。

昼、9g。鼻水…
夜、10g。鼻水…
なぜか一日中、床にいたがる。このころにゃんたはまだ動けていて、上り下りも階段式にしてあれば自分でできた。
にゃんたがいることの多いソファと人間ベッドの近くには段差になるようにクッションや箱を置いて自力移動ができるようにしていたけど、気がつくと床にいる。
暑いわけではまったくないし、触っても体温さがっている感じはしないけど、心配になる。ホットパックはあててみるけど、いつのまにか逃れてしまうのでほぼ意味はない。

■35.8度
9/7 今日は注射のため病院に行く日です。
朝、2080g+200cc。給餌は10g+薬。鼻水はきのうほどは出ない。
吐き止めを飲ませてから病院へ。

検査結果。
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にゃんたがここ2、3日調子がよかったのはこのせいか、低値で振り切っていたHCTが17%まで回復。今日は倍量打ってもらう予定でいたので、倍量。
「20〜25%くらいを目指せるといいですね」と先生。
ただ、CREAは2.8なのにBUNがまた68に。絶対値としてみればそう心配ではない数字だけど、にゃんたが退院したときの数値に近く、このせいで気持ち悪さがあるのかも。

月曜から4日分もらった吐き止めはきょうで切れるので、できれば吐き止めはそろそろ休む日をもうけたいと先生。嘔吐中枢の働きを止めるというのは普通に考えても尋常なことじゃないので、了解、といいたいけど、気持ち悪そうにしている様子もまだあるし、また吐き続けて大変なことになるのは…
逡巡していると、「いま吐き止めは朝ですか?」そうです。「では、朝でなく昼とか、様子をみながら時間を遅らせて、吐いちゃったらしょうがないんで飲ます、でも吐かなかったら無しの日を作るという感じで…」で合意。
そして朝からやはり床にいきたがるので、もしかして体温下がっているのでは?と計ってもらうと、35.8度。
でも触るとそれほど下がっている感じもしないんだよなあ。先生がちょっと真顔になっていたのが気になったけど、保温の方法だけきいてそのまま帰宅。

これは旅立ちのあとに知ったことですが、猫は体温が36度を切ると3日もたないという説があるそうです。
このときそれを知っていたら何かが違ったのかな、と思った。
でも、知っていたとしても、私は同じことをしたんじゃないかとも思う。わからない。
毎日覚悟しながら、でも毎日、覚悟なんかできないなと思いながら過ごしていた。
「にゃんたかわいいね、大好きだよ」と顔を見るたび言っていた。ずいぶん長く一緒にいたね。でもまだもう少し一緒にいたいんだ。
「それはね私のわがままなんだよ、だからにゃんたがもう無理ニャーって思ったら、行ってしまってもいいよ」

湯たんぽをあてるか、輸液をあたためるか、でも輸液をあたためるのは自宅輸液をはじめた当初から欠かしたことはないので、湯たんぽかな。私の肩こり用のレンジで使う大きいホットパックが適温が長持ちする。でもホットパックを当ててもにゃんたは逃げてしまうので、ケージかな。
でもうちにはそもそもケージがないので、にゃんたは入院したとき以外ケージで暮らしたことがない。
今あるのは、東日本大震災のあとに買った折り畳みのポータブルケージ。布と細い骨でできてる。
それを私の部屋に設置すれば、ずっと見ていられるしいいかなと思って自室に設置、買っておいた子猫用トイレ(入り口が一番低いのを買った。子猫用だけど3.5kgまでなのでにゃんたは普通に使える)と、毛布をしいてホットパックを敷いてにゃんたを入れる。ためしにトイレへ誘導すると使ってくれたので、大丈夫かな。
ケージの入り口のファスナーを半分だけ閉めて、様子をみつつ仕事。にゃんたはあごと肘からさきをちょっと高い段差に置くのが好きなので、段差用クッションも入れる。
2回ほど出たがってネットを押すのを阻止。半分起きているような寝ているような状態で、おだやかに見えなくもない。少しして仕事を区切ったのでホットパックの様子を見ると、ホットパックが濡れている…わー体も濡れている!
伏せたままその場でおしっこしてしまった様子。でも、にゃんたは自分でトイレに行けるし、家にいる間はなんとしてもトイレに自力で行ってた。
ということは、閉じ込められたのがダメなんだ…入院中を思い出すのかわからないけど、気力がなくなってしまうんだ。というわけで、3時間でケージ猫は営業終了。
ホットパックの上から動かなかったので体温はかなり戻っていて、体はあったかくなっていた。ケージから出したらしばらくすると、よろけながらもちゃんと自力で移動して、自力でトイレに行っている。やはり気持ちの問題だったんだな。
でも、移動する先は、脱衣所とか、ソファの下とか、珪藻土マットの上とか、ひんやりしたところ。ホットパックを持っておいかけまわした一日だった。

給餌、昼10g+レンジアレン。夜11g。
夜、体重2150g。お腹をさわると中身がちゃぽ、こぽ、という。体重の増え方がちょっと急だけど、おしっこ出ているし輸液もちゃんと吸収されているしな…
先生からは、輸液はちゃんと吸収されてなくなっていればしてOKと言われている。
とりあえず、おしっこが普通に出ている以上脱水のほうが怖いので、いつもどおり+200cc。

この日から体重があまり減らなくなり、毛づやが妙によくなった。毛割れもなく(にゃんたは脱水するとわかりやすく毛が割れて、輸液している最中にみるみる元どおりになっていくほどわかりやすい)心なしかふっくらして、若返ったみたいになっていく。
とても不思議。

その7へ続く

2017年09月15日

にゃんたの生活記録 その5

2009年6月28日のマットレスを立てた縁で一直線なにゃんた。
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にゃんた10歳。

事情により預けていたにゃんたのお骨を今日むかえにいってきました。
荒れ気味の天気が続くなか、にゃんたのさいごの2日間は快晴、霊園に送っていった日も快晴、迎えにいった今日も快晴。
にゃんたは晴れにゃんこだったのかな。外に出たことはほとんどないからわからないけど。

さらがうちに来る前、つまりにゃんたが一歳になる前は、ハーネスつけてお散歩できるかな?と試してみたこともありました。でもにゃんたは、うちに来てからすごい速さでお外のことは忘れたみたいで、お前さんたしかにこの間までこのへんうろうろしていたんじゃろ? レベルの近所でも、匍匐前進あるのみ。
抱っこして歩いてみれば、トラックの排気音が怖くて怖くてブルブル。
そんなわけでお散歩にゃんこになるのは早々諦めたので、お外の経験はほぼありません。車に乗って実家へ行ったりは2度ほどあったけど、あとは外出といえば、キャリーに入って病院くらい。
でも外にはいつも興味深々で、窓や玄関が開いたのをみつけると出たがってた。

前に住んでいた家で一度だけ、洗濯物ほしている間ににゃんたが外に出ちゃったことがありました。アパートの一階角部屋で目の前はブロック塀が角をまわってむこうまで。猫の多いところで、向かいのアパートの人も外猫を何匹もお世話していたり、隣のコーポの人もそうだったりしてました。
その時は、にゃんたがいない! と思ってすぐ窓から外に出た。焦って、にゃんた! と呼びながら建物の角とブロック塀の間を見ると、そこにいました。窓から3メートルも離れていないところにうずくまって、ブロック塀の上からボス猫ににらまれて動けなくなっていた。
にゃんたの好奇心はだいたい3メートルしか持たない。無事回収できて、ほっとした。

今の家はマンションで、ベランダは仕切りはあるけど仕切りの下にすきまがあって隣の家と繋がっているので、ベランダには出さないようにしていたけど、6月か7月くらいにスキをつかれて出ちゃったことがありました。そのときは一時間くらい気づかなくて、ふと窓の外をみたらにゃんたがいた。
エーー! と思って即保護。問題にならなかったのは(ペットOKの建物ではありますが)、うちから行けるベランダのお部屋は普段人がいないお部屋だったからなんだろうなあ。
でも、ベランダに鉢植えの棚を作ったのを見たせいかすごく出たいみたいなので、それなら出してあげようと思って格子で仕切りの隙間をふさいだ。それから時々ベランダもパトロールするようになりました。
具合が悪くなってからは、出たがることもなかったけど、天気のよかった土曜日に出してあげたら自ら立ってヨロヨロと歩き、隣との仕切りの手前までいってパタンと倒れ込んだ。そのときはまさか次の日には旅立ってしまうとは思わなかったけど、思いつきでも出してあげられてよかったなと思います。

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同日。伸び猫ちゃん撮影者に気付く。

■膵炎確定、止まらない嘔吐

9/1 さらの月例検査で病院へ。
さらの結果は前回BUN35 CREA3.3からBUN35、CREA3.0に。体重も3.8kgでほぼ増減なし。
改善する要素は特にないので甲状腺の心配をするところですが、さらはこのくらいの数値の上下はけっこうあって、春に詳しい検査をしたけど問題なかったし生活の上でも変化がとくにないので、維持できていると考えて輸液の頻度はそのまま。(2日おき3日目に250cc、ベナゼプリル毎晩)

そしてにゃんたの結果ですが、猫膵リパーゼが6.8mg/l(3.6以下正常)
ただし、SAAが1.9(正常値0-2.5)
まず膵炎は確定です。でもSAAが正常値ということは、今まさに急激になにかが起こっているという状態ではない。慢性とも言い切れないけど、とにかく急性期ではない。
蛋白分解酵素阻害剤と、アドナという血管を丈夫にする薬(血管壁を丈夫にして血管からの消化酵素の漏れを防ぎ、他の臓器へのダメージを防ぐ目的…と説明があったと思う)で、膵炎は前述のとおりこれといった治療法はなく自己治癒を待つしかないけど、これでとりあえず状態の変化は急激ではなくゆるやかになり、致命的なダメージが突然来ることは防げる。
それで十分です。

この時点で投薬は、
朝 ステロイド・胃薬(ガスモチン)・アドナ・阻害剤
昼 レンジアレン(他の薬と同時にすると薬を吸着してしまうので)
夜 ステロイド・胃薬(ガスモチン)・アドナ・阻害剤・ベナゼプリル
というラインナップでした。このアドナという薬が真っ黄色で、レンジアレンが黒いので、にゃんたは黄色い流動食→黒いの→黄色いの ととんでもない色のご飯をまいどチューブINされるはめに。
本猫まったく気にしていないと思いますが。
(前に飲んでたビタミン剤は、チューブ給餌になった時点で終了してます。ビタミン剤はまずいみたいで吐き出しちゃう子が多いって先生いってた。ステロイドはおいしいのか、みんな飲んでくれるそうですw)

9/1、朝2140g+200cc。
8:30頃、キドナ+カケシア9g。これを10時ごろ吐く。断続的に吐く。うんこの予感がする!
昼頃、やはりうんこ。軟便でゆるいペースト+ちょっと形。色はほぼ黒とこげ茶色、ときどき茶色、黒いのはレンジアレンの色なので問題なし。
そしてこのとき前回・前々回の教訓をもとにうんこ介助は華麗に成功。マッサージをはさみトータル一時間くらいかけて断続的に、膝に寝かせてペットシーツでキャッチ。最後は自分でしたかったらしくトイレへ行って軟便をOUT。ハアハアさせることもなく、負担はほぼなしにできたと思い、もううんこを恐れなくて済む!
流動食を食べていても、だいたい一週間でうんこしたくなるくらい溜まるらしいとわかったので、次も金曜あたりかな? と予想。

病院へ行って午後、8g+レンジアレン。
夜、9g+薬。ここまでは順調といえば順調、ただし夜の体重測定では秤の上でへたりこんでしまい測定できず、200cc輸液のみ。
これが予兆といえば予兆だったのか。

深夜0時、嘔吐。胃液? 夕食? 乳白色の黄色い液体。
そして自分で歩くが、伏せるか倒れるかのようにへたりこむ。

9/2 朝 2.0kg。この日もへたりこみ測れないので人間用の0.1kg単位の体重計で測定。+200cc。
朝、昼と8.5g、夜9.5g+薬。夜も体重測れず+200cc。
吐いた理由が、流動食を勢いよく入れすぎているのかなと思い超ゆっくりに。

※流動食は軟便をさけるため1倍程度のゆるさでしたが、このころ注入にはおもにジェントルフィーダという市販の、けっこう大きい(14ccまで目盛りがある)シリンジでした。
このシリンジは赤と緑がセットになっていて1000円程度。先端の形状が、赤は直線で二段式、緑は先細りになっていますが、鼻カテーテルのチップには緑は形状が合わず使えません。
この赤いシリンジが繰り返し使ってもヘタレないのでもっぱらこれを使用していました。でも、シリンジ自体が大きいので、片手でプッシャーを押し込むのは相当に力をこめないとだめ。
チューブ給餌のときは、シリンジの口をはめこむチップを左手でしっかり押さえないと、プッシャーを押した勢いで外れて悲惨なことになるのでシリンジはかならず片手押しになります。私は男性なみに手が大きいので、シリンジに目いっぱい入れても片手で押せるのですが、このことも多分あだになった。
ものすごく力を入れて押すので、おそらくカテーテルの先からはそうとうな圧力でごはんが出てしまっていたと思う。
なので、このフィーダを使うのをやめ、病院でもらったのと同じニプロの5oシリンジを大量に買ってどんどん使い捨てていく作戦に。5秒かけて目盛り一個ぶんくらいのゆっくりさで押すと、にゃんたは給餌されていること自体にも気づかないくらいですが、シリンジは一回に4本くらい使うし、洗って3回も使えばだめになるので、どんどん交換していくことになります。ただ負担はすごく減る。(にゃんた的にも、私の指力的にも)

ジェントルフィーダはよく考えられたいい商品です。ただ、にゃんたはもともとご飯を食べるのが得意じゃないので、ちょっと相性が悪かっただけ。シリンジ使い捨ての頻度を考えたら、これで済むなら済ませたほうが良いと思います。

時折口をくちゃくちゃさせてはいるものの、今日はこのまま吐かずに済むかな…と思った明け方。
4:00に多量、5:30に少量の嘔吐。色はとくに黄色すぎることもないのでアドナは吸収済なのか? じゃあ胃液? 胃が空っぽなの?

9/3 わからないまま翌朝。体重測れず、200cc輸液。給餌は、今まで朝は吐いたことがないので9.5gと薬を入れる。
これは膵炎からの判断で、膵炎は体に食べ物が入ると膵臓が働いてしまうので嘔吐やむかつきが出ることが多く、人間では医師の管理のもと長期の絶食を治療として行うことが多いそうです。
ただし猫の場合はその限りではなく、むしろ絶食は命に係わる別の悪影響を起こすことがあるので行わない、と先生。犬だと低脂肪食などをすすめることもあるが、にゃんたの場合は腎不全があり、主食がキドナなので問題ないだろうとのこと。自分でも調べて、カケシアの高カロリーは脂肪由来とわかったのでこの日くらいからカケシアは完全にやめ、キドナのみです。
この朝は、昨日夕飯が早く12時間ほど経っていて消化器は休まっていると思うので膵炎による悪心などはおそらく軽いだろうという判断でした。そのとおり大丈夫。

しかし14:30頃、9.5gとレンジアレンを直後にすべて吐く。
15:30頃、様子見でキドナ2.5g。OK。
17:00頃、投薬のためキドナ2.5gとアドナ、ベナゼプリル。
19:30、同じく投薬のためキドナ5g+ステロイド、阻害剤。体重は1980g。200cc輸液。
なんとなくおさまってこのまま行くかと思われたが、22:00、嘔吐。真っ黄色で多量。口をくちゃくちゃさせながらぐったりする。
大量に吐いたのと、夜に入れた輸液ももう消えていたので150cc輸液。

いくらなんでも吐きすぎです。食べても吐いて、輸液しても吐いて、そのたびに体力を失っていく。
ふらふらしてぐったりして、ただ体力を消耗していくだけじゃないか。
でも食べた直後に吐くことはあまりなく、数時間後…、ということは食べ物を受け付けないわけじゃない。
口をくちゃくちゃさせているのは気持ち悪いからなんだろう。この吐き気さえなんとかなれば…、吐くのさえ止めることができれば。
ネットで闘病記などを見て、吐き止めというものがあるのは知っていました。
明日の朝イチでもらえないか聞いてみることにする。

ところで前回ちょっと紹介したかぶりもの的なのは一応できました。
はぎれの厚手平リブニット使用。顎の下をロックミシンで縫い合わせて、耳のとこに穴あけただけ。
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マチコ巻き風味です。にゃんたはピンクが似合うなあ。
時々ずれたり脱げたりもありましたが、にゃんたが手をかけるようなことはなく、9/1には無事カラーを外してのびのび生活させてあげることができました。
最後の最後までカラーをつけなくて済むようにできたのは、今考えてもよかったことだと思います。

その6へ続く

2017年09月14日

にゃんたの生活記録 その4

2008年2月17日のにゃんたとさら。
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にゃんた9歳、さら8歳。

きのうから何か、あまり寂しくないし、さらもこの2日間ずっと私につきっきりだったのがすっかり落ち着いているし、家の中が空っぽな感じがしなくなったので、きっとにゃんたが帰ってきているのだと思う。
ゆうべは椅子の横で「ん」って鳴く声が聞こえた。
膝に乗りたいとき、椅子を踏み台に窓際へ行きたいとき、にゃんたはいつも椅子の横に座って口を閉じたまま、「ん」って短く鳴いてた。
ちょっとだけアピールして、気づかれなかったら諦める。そんな子だったので、数少ないアピールを聞き逃さないようにいつも気をつけてました。

当初は呼べば返事をしたし、おとなしいながら自己主張もしてたと思うけど、いつからそんな感じになったのかな。
さらが来てからかな。
さらは自己主張の激しい子で、「さら」じゃなくても「腹」でも「鯖」でも似た感じの呼び方には全部返事をして飛んでくる。そのうち「にゃんた」って呼んでも「ニャアアアーー!」って言いながら飛んでくる。にゃんたを押しのけてでも。
そんな数か月を経て、にゃんたは呼んでも返事しない子になりました。ただ黙って顔をこっちへ向けるだけ。
隙を見てステルス行動するのがうまくて、クローゼットを開けた隙にスルリ、天井近くの棚に登れるルートをみつけてチョロリ、そうして隙間におちついて返事をしないので、出かける前の所在確認ができなくて必死に探し回ったりしたことがよくあったなあ。
にゃんたは見つけてもらうことでなにかを確かめていたのかな。

同じく、2008年2月25日のにゃんた。
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■真緑の嘔吐

8/27 朝、NOうんこ。
昼 2080g。+150cc輸液
ごはんは一倍のキドナを前日と同じように7gずつ。特に変わったこともなく、小康状態と見ていた。
おしっこは普通に出るし、家の中のパトロールもするし、まあほとんど寝ているけども…
異変は次の日にやってきた。

8/28 NOうんこ。
投薬は胃薬を朝晩の食前に与え、30分後に他の薬とキドナ。レンジアレンは他の薬をなにも飲まないお昼に。調子が良ければ夜中にもう一度ご飯。みたいな感じで投薬と給餌はしていました。
このときはまず、胃薬のみ投薬。するとしばらく後にグレーの液状の嘔吐をする。
この灰色の液状の嘔吐というのはよくあるので、「ああ、吐いたな」くらいにしか思っておらず、じゃあ胃薬も出ちゃったかな? とりあえず、ごはんはやめておいて吐いて脱水したから輸液だけしようと思い、体重を測る。
2050g。200cc輸液。

昼前。絵の具のような鮮やかな緑色のものを吐く。
ほんとうに真緑で、■■■■■このくらい緑。
まず心配したことは、「葉っぱ食べたか!?」だった。しばらく前にベンジャミンの鉢植えを買ったのを、少し高いところに置いてあったのだが、座卓くらいのところなのでいまのにゃんたでも頑張れば登れる高さ。
でも、真緑の吐しゃ物に葉っぱらしきものはない。ベンジャミンにも食われたような跡もなく、これまでに興味を示したこともない。そもそも自力でご飯を食べなくなり水も飲まなくなったにゃんたが、そんなものを進んで口に入れるようには思えない。
とりあえずベンジャミンが有害かどうか調べて、たぶん大丈夫、この線は忘れる。

でも担当医がいる日だし、病院には行く。布の上に吐いたので緑色のものはほとんどしみこんでしまったけど、色がわかるようにティッシュでこそげ取って持っていった。
ビビリまくった私のいる情報いらん情報うんうんと聞いて「おそらく胆汁でしょう」
胆汁とは何でどういうものでどうであるとヤバくてその場合どんな現象がおきてそしてなぜ今はおそらく大丈夫と思えるのか事細かに説明してくれました。
胆汁か…。胆汁ってあんなものすごい色になることもあるんだ。
輸液の量、吸収されていれば朝晩200ccずつを目安にすることを相談して帰る。

昼過ぎにキドナ+薬(ステロイド&下痢止め)7g。まだ脱水ぎみなので、夕方150cc輸液。
なぜかわからないけど、しゃっくりみたいな感じでビクッとする…というのを繰り返している。
そういえば、この生活に入るまえ、にゃんたはよく小さく「ピクッ」ってしてた。先生に言ったら、老猫によくある神経症状かもねというだけで、それだけではなんとも診断できないと。そらそうだよな。
でもこの生活に入ってから、その小さい「ピクッ」っていうのは見なくなった。
夕方と夜、キドナ+薬を各7g。計21g。体重は2250gあったけど、夕方入れた150ccはなくなってたしおしっこはたくさん出るので150cc輸液。

8/29 朝 NOうんこ。くしゃみした? 鼻が汚れている。このころから鼻水が出るようになる。
2140g、200cc輸液。
栄養とってほしく、朝昼と18時にキドナ6+カケシア1の計7gを給餌。
夜の体重は2160gで200cc輸液。
23時、上記と同じ7gを給餌すると直後に全部吐く。給餌している間、ちょっと気持ち悪いのか口を何度もくちゃくちゃさせていた。遅い時間に多すぎたのかな。

※給餌後の嘔吐については、本当に食べられない(うけつけない)場合は食べた直後に吐くそうです。
でもにゃんたの場合は、さいごまで、食べた直後に吐くことはほとんどなく、2〜3時間後とかある程度たってからでした。
直後に吐くことさえなければ少しずつでも消化吸収するので、いろいろ調整しながら給餌は続けた。
いつまで給餌するのか、チューブ給餌では判断はとても難しいと思います。私も、自分のしたことがこれでよかったかどうかはわからない。でもきっと、正解なんてだれにもわからない。私が頭がすりきれるほど考えて最善と思ってしたことを、にゃんたが受け入れてくれたという、ただそれだけの事なんだろうと今は思っています。

8/30 朝 2040g+200cc輸液。NOうんこ。
この日はにゃんたは元気がなく、動き回ることもなく、一日ぐったりと寝ていた。
朝昼夜でキドナと薬のみを6+7+7g。
夜、2100g+200cc。
昨日と同じく23時過ぎに、昨日の反省をもとに4gだけ。しかしこれも直後に全部吐く。
チューブを通すのが早すぎてカテーテルの出口で刺激になっているのかな? もっとゆっくり入れてみようか。それとも、昨日今日と、にゃんたがもうペッタリもちのように平たくなってしまう時間なので、逆流をふせぐために抱っこしたのが刺激になっていけなかったのか。安静第一なのか。
それとももう夜遅い時間は消化機能が落ちちゃっているのかな。
いろいろ考えて、深夜の給餌を控えてみることに。

■膵炎併発 

8/31 NOうんこ。朝2150g+200cc。ご飯は朝キドナ8g。
木曜日なのでホルモン注射の日。そして、嘔吐が続いていることを言うと、ちょうどいいので血液検査をしてみましょうということになった。
疑わしいのは腎不全の進行、肝臓、そして膵臓。

検査結果
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まず、貧血が進んでいる。これについては前回8/23の検査でHCTが17.2%まで上がって結果が出ていたので、ホルモンが効かないということはない。嘔吐が続いて輸液量を増やしたことで血が薄まったか、赤血球の破壊スピードが速いのか。ともかく造血ホルモンを打たないという選択肢は無し。
「ホルモン注射の頻度を増やしたら効果があがりますかね?」
「いや、頻度はこれは週一回でいい注射なので、増やすとすれば量ですね。高価ですが…」
ぶっちゃけ、高価だろうがなんだろうが構わない。この子は腎不全がわかるまで軽く16年、医療費なんかワクチンくらいしか掛かっていないんだ。その16年分をいま全部かけたっていい、倍かけたっていい。にゃんたが楽にすごせるならそれでいい。
今回はもう打ってしまったし、しみる注射を二度はかわいそうなので、次回倍量にしてみることに。

そしてこの検査だけでははっきり言えないが、膵炎の可能性があるということ。
まず肝臓は問題ない。ちょっとはっきりすべては覚えてないですが、膵炎については、まず血糖値が上がっている、それからTRIG(血中脂肪)が検出限界を超えて振り切っている、コレステロールも高い。
にゃんたは甘いものなどは与えておらず、キドナ強制給餌のみなので糖尿の可能性は考えられず、この結果からは膵炎が考えられる。
でも確定検査は外注で、猫膵リパーゼともう一つ(PLIとSAA)を測定しないとわからない。
治療としては、膵炎は自己治癒を待つしかないが、たんぱく分解酵素阻害剤(抗自己消化)とステロイド(抗炎症)で急激な症状の波を押さえることはできる…というような感じでした。
にゃんたが少しでも楽にすごせるために、打つ手があるなら何でもします。というわけで外注検査を出してもらう。
すぐできる対処として、ステロイドも朝夕の二回にすることに。

給餌昼6g、夜キドナ+カケシア7g。深夜は無し。夜2150g+200cc輸液。
あと鼻水がね…波があるけどちょっとひどくて、鼻をふさいでしまうことがある。黄色っぽいどろっとした鼻水で、膿みたいな匂いがする。
チューブ入れるより前に鼻水があったときにもらったゲンタマイシンの点眼薬がまだあるので、点眼・点鼻。でも、よくなるときとだめなときがある。
何度も吐いてるせいで炎症が起きてるのかもしれないし、もしかして、チューブの重さでチューブがひっぱられて鼻の中に刺激になってしまってるのかな。帽子的なものでチューブの端の重たいチップを頭の上に固定できれば、チューブが引っ張られることもないしいいんじゃないの?
帽子的なものがあれば、にゃんたにはすごく負担に見えるカラーも外してあげられるし…ネット包帯みたいなものがなかったかな。

結論としてネット包帯はなかった。でも、ネット包帯にやたらよく似た生地のはぎれはなぜかあったので、試作。
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右の耳の横にチョロっと出てるのがシリンジ挿すチップ。
このはぎれでは固定力がゼロなのですぐは外してあげられないけど、もっと伸縮する生地で作ればOKかな。

そして翌日9/1、さらの月次検査のために病院にいくと結果がでていました。
膵炎でした。この話は次回。

その5へ続く