2017年09月20日

にゃんたの生活記録 その6

2011年6月7日のにゃんた12歳とさら11歳。この距離感が普通。
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さらちゃんはこのころ6kgもあるでぶネコさんだったので体がでかい。
にゃんたが大きく見えるのは、全部毛です。

にゃんたが旅立ってはや10日になろうとしています。
19年も一緒に暮らして、もう、悲しみはすでになく、すこしの寂しさとなつかしく思いだすことばかりなのは私の性根が冷たいんだろうかと思うこともある。今はまだ何を見てもどこへ行っても、この前来たときはまだ家ににゃんたがいた、この前はここににゃんたが隠れてた、と思い出すけど、それもしだいに遠くなっていくんだろう。
でも、それはきっと幸運なことなんだよな。
にゃんたが生きていたとき、私はにゃんたを溺愛していて執着していて、にゃんたがいなくなったあとのことなんか想像できないし、いつか行ってしまうんだとしても行かせてなんかあげられないと思っていた。
でも闘病を経て、できるかぎりのことを尽くしていま、にゃんたを送って10日経っても私の中には罪悪感も後悔もない。それは私がどうしたとかでなく、にゃんたがやらせてくれたからだろうと思う。
食べなくなって1か月以上、飲まなくなってもしばらく。老衰だったというなら、にゃんたは多分、いつ旅立ってもよかった。でもそれをしなかったのは残される私たちの、とりわけ私のためだったんだろう。
体の機能が停止しかけているのに枯らさず、輸液に給餌、にゃんたは困ったかもしれない。でも文句ひとつ言わず受け入れて喉を鳴らしさえして、私に後悔がないように存分に尽くさせてくれた。
にゃんたは満足したかな。さいごの土日はろくに動けずにいたけど、ずっと喉を鳴らしてた。私たちはにゃんたにとても愛されていたんだなあ。
幸せだったなあ。

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2011年10月10日のニャンモナイト13歳とでぶねこさん12歳。

***
■吐くべきか、吐かざるべきか

9/4 朝 測らず、昨夜の150cc追加分もすっかりないので+200cc。
5gに薬を給餌。口をくちゃくちゃさせて気持ち悪そう。
10時ごろ病院へ行って吐き止めをもらう。
「ステロイドも吐き気を誘発することがあるので、一日二回を一日一回に戻しましょう」

帰って吐き止めを飲ませると、これが劇的にきいた!
30分もしないうちに口をくちゃくちゃいわせなくなり、ごきげんにゴロゴロ言い出す。
これはもうここしばらく無かったことで、この生活に入ってからにゃんたはあまり感情を見せることがなく、動くものや呼ぶ声や音にも自分からはほとんど反応せず、なにかを表現することもなかった。
それがあきらかに喉を鳴らして気持ちよさそうにして、久々に目を閉じて寝た!
これまでは寝ているのかなと思っても目はあいてて、でも何も見ていない様子で、眠っているわけでもなく半覚醒状態なのか、起きているのか…というのが続いていて、ちゃんと目を閉じるとか眠るとかいうことができていなかった。
とても嬉しかったです。吐き止めは神の薬!

このとき処方されたのはセレニアという飲み薬で、嘔吐中枢の働きを止めるというやつです。
吐き止めとしては究極なんじゃないだろうか。
私は自分がひどく乗り物酔いする性質で、林間学校やら修学旅行のたびにひじょうに苦労したのですが、吐き止めを飲むと気持ち悪いのに吐けなくて苦しいことがあって、にゃんたの吐き止めもそれを心配したんですがとりあえずは取り越し苦労らしくてホッ。

鼻水は出る日と出ない日がなぜかあり、このへんからひどくなってきて気づくと鼻をふさぐように。すきまから「ぷうー、ぷうー」と音がする。保湿ティッシュで取るんですが、取る瞬間は鼻にさわるので「触らないでー」って避けようとするけど、取れば取ったでいいらしい。

給餌は昼8g、夜9.5g。吐きまくった分取り戻そうとこのへんから少し全体的に多め。
夜体重は2050g、+200cc。23時ごろにお試しで3.6g給餌、大丈夫そうな感じ。
あとから思うと、ここからの三日間がにゃんたが日常生活を送れていた最後だったと思います。

9/5 起きると鼻水がすごい顔になっていて、鼻水拭きから始まる。
朝1980g。+250cc。
相変わらずハカリの上に座るのは難しく、手足が出てしまうので、カゴに入れて計ることにした。

あとで聞いたのですが、夫が朝起きて一人でいるとき(夫は朝がたいへん早く私が起きる前に家を出る)、にゃんたはいつもパトロールをするそうです。扉の閉まっている私の部屋と、スイングドアで物理的に入れない台所以外をぐるっと一周して、最後には机に向かっている夫に向かって「ニャ」とアピールして膝に乗せてもらうか、問答無用で飛び乗ってくるか。
この日の朝は、にゃんたが声を出したさいごの日だったらしい。パトロールを終えて、「ニャ」ってかすれた声で鳴いたから乗せてあげたと言ってた。
私は起きないので、それを見たこともその声を聴いたこともない。にゃんたと夫だけの思い出。

給餌は朝8g、14時頃8g、夜9g、夜中に7g。
夜中に給餌した分は気持ち悪くなったのか、口をくちゃくちゃさせていた。数日前みたいに明け方に飛び起きるはめになるかなあと思いつつ、薬飲んだし大丈夫かな? 半信半疑。
体重は吐かなかった分少し回復して2050g。+200cc輸液。

9/6 朝、2000g+200cc輸液。
夫によれば、この日はパトロールがあったけど、「ニャ」って鳴くのはなく、床に座って見上げていたので膝に乗せてあげたとのこと。
もうずいぶん口から食道使ってないもんね。輸液で喉は乾かないとはいえ、もう声を出せないくらい口はひからびていたのかも。水飲み場の前で水を見つめていたり、アゴだけつけてぼんやりしていたりしたことはあったので、シリンジで口から水を入れたこともあるけど、それは最後まで嫌がってた。なぜだ。

8g+薬を給餌すると、口をくちゃくちゃ…。
吐き止めは朝。なので吐かないけど、膵炎の影響でやはり給餌の回数が多いとつらいのかも。
順調に一回の量も増やせているので、今日から3回に戻してお腹からっぽタイムを増やしてみることに。

そしてこの日、にゃんたが久々に私の部屋へ自分から来た。
春ごろから頻度がだんだん減ってきて、窓辺で日向ぼっこする姿も見なくなったのは5月か6月ごろ、それからは以前は入りびたりだった私の部屋ににゃんたはほとんど来なくなった。
私は自室で仕事していることが多く、にゃんたはだいたいリビングのソファの上にいて、呼びに来るときはお腹が減ってご飯を出してほしいとき。私の部屋の入り口から顔を出して、口を開けずに「む、む、」と鳴く。
そんな日々があったことを、このときまですっかり忘れていた。気づいたらにゃんたは部屋の入り口から顔を出し、鳴きはしないものの何かしてほしそうに私を見ている。
「どしたの?」
鼻水でした。めっちゃ詰まってた。

昼、9g。鼻水…
夜、10g。鼻水…
なぜか一日中、床にいたがる。このころにゃんたはまだ動けていて、上り下りも階段式にしてあれば自分でできた。
にゃんたがいることの多いソファと人間ベッドの近くには段差になるようにクッションや箱を置いて自力移動ができるようにしていたけど、気がつくと床にいる。
暑いわけではまったくないし、触っても体温さがっている感じはしないけど、心配になる。ホットパックはあててみるけど、いつのまにか逃れてしまうのでほぼ意味はない。

■35.8度
9/7 今日は注射のため病院に行く日です。
朝、2080g+200cc。給餌は10g+薬。鼻水はきのうほどは出ない。
吐き止めを飲ませてから病院へ。

検査結果。
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にゃんたがここ2、3日調子がよかったのはこのせいか、低値で振り切っていたHCTが17%まで回復。今日は倍量打ってもらう予定でいたので、倍量。
「20〜25%くらいを目指せるといいですね」と先生。
ただ、CREAは2.8なのにBUNがまた68に。絶対値としてみればそう心配ではない数字だけど、にゃんたが退院したときの数値に近く、このせいで気持ち悪さがあるのかも。

月曜から4日分もらった吐き止めはきょうで切れるので、できれば吐き止めはそろそろ休む日をもうけたいと先生。嘔吐中枢の働きを止めるというのは普通に考えても尋常なことじゃないので、了解、といいたいけど、気持ち悪そうにしている様子もまだあるし、また吐き続けて大変なことになるのは…
逡巡していると、「いま吐き止めは朝ですか?」そうです。「では、朝でなく昼とか、様子をみながら時間を遅らせて、吐いちゃったらしょうがないんで飲ます、でも吐かなかったら無しの日を作るという感じで…」で合意。
そして朝からやはり床にいきたがるので、もしかして体温下がっているのでは?と計ってもらうと、35.8度。
でも触るとそれほど下がっている感じもしないんだよなあ。先生がちょっと真顔になっていたのが気になったけど、保温の方法だけきいてそのまま帰宅。

これは旅立ちのあとに知ったことですが、猫は体温が36度を切ると3日もたないという説があるそうです。
このときそれを知っていたら何かが違ったのかな、と思った。
でも、知っていたとしても、私は同じことをしたんじゃないかとも思う。わからない。
毎日覚悟しながら、でも毎日、覚悟なんかできないなと思いながら過ごしていた。
「にゃんたかわいいね、大好きだよ」と顔を見るたび言っていた。ずいぶん長く一緒にいたね。でもまだもう少し一緒にいたいんだ。
「それはね私のわがままなんだよ、だからにゃんたがもう無理ニャーって思ったら、行ってしまってもいいよ」

湯たんぽをあてるか、輸液をあたためるか、でも輸液をあたためるのは自宅輸液をはじめた当初から欠かしたことはないので、湯たんぽかな。私の肩こり用のレンジで使う大きいホットパックが適温が長持ちする。でもホットパックを当ててもにゃんたは逃げてしまうので、ケージかな。
でもうちにはそもそもケージがないので、にゃんたは入院したとき以外ケージで暮らしたことがない。
今あるのは、東日本大震災のあとに買った折り畳みのポータブルケージ。布と細い骨でできてる。
それを私の部屋に設置すれば、ずっと見ていられるしいいかなと思って自室に設置、買っておいた子猫用トイレ(入り口が一番低いのを買った。子猫用だけど3.5kgまでなのでにゃんたは普通に使える)と、毛布をしいてホットパックを敷いてにゃんたを入れる。ためしにトイレへ誘導すると使ってくれたので、大丈夫かな。
ケージの入り口のファスナーを半分だけ閉めて、様子をみつつ仕事。にゃんたはあごと肘からさきをちょっと高い段差に置くのが好きなので、段差用クッションも入れる。
2回ほど出たがってネットを押すのを阻止。半分起きているような寝ているような状態で、おだやかに見えなくもない。少しして仕事を区切ったのでホットパックの様子を見ると、ホットパックが濡れている…わー体も濡れている!
伏せたままその場でおしっこしてしまった様子。でも、にゃんたは自分でトイレに行けるし、家にいる間はなんとしてもトイレに自力で行ってた。
ということは、閉じ込められたのがダメなんだ…入院中を思い出すのかわからないけど、気力がなくなってしまうんだ。というわけで、3時間でケージ猫は営業終了。
ホットパックの上から動かなかったので体温はかなり戻っていて、体はあったかくなっていた。ケージから出したらしばらくすると、よろけながらもちゃんと自力で移動して、自力でトイレに行っている。やはり気持ちの問題だったんだな。
でも、移動する先は、脱衣所とか、ソファの下とか、珪藻土マットの上とか、ひんやりしたところ。ホットパックを持っておいかけまわした一日だった。

給餌、昼10g+レンジアレン。夜11g。
夜、体重2150g。お腹をさわると中身がちゃぽ、こぽ、という。体重の増え方がちょっと急だけど、おしっこ出ているし輸液もちゃんと吸収されているしな…
先生からは、輸液はちゃんと吸収されてなくなっていればしてOKと言われている。
とりあえず、おしっこが普通に出ている以上脱水のほうが怖いので、いつもどおり+200cc。

この日から体重があまり減らなくなり、毛づやが妙によくなった。毛割れもなく(にゃんたは脱水するとわかりやすく毛が割れて、輸液している最中にみるみる元どおりになっていくほどわかりやすい)心なしかふっくらして、若返ったみたいになっていく。
とても不思議。

その7へ続く
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